
J-REITが保有する不動産のまとまりを「ポートフォリオ」と言います。ポートフォリオは、各J-REITを特徴づける大きな要因です。ここでは、投資対象となる不動産の用途、エリアによって、どういった特徴が生まれるのかをご紹介しましょう。
まずは用途による分類です。J-REITは以下のような不動産に投資しています。それぞれに特化したJ-REITもあれば、総合型のようにさまざまな用途の不動産を組み合わせるケースもあります。
現在、J-REITの投資対象として一番大きな比率を占めています。1件当たりの取得物件が高額で取引量も多いという特徴があります。立地やハード・ソフト両面の充実など、不動産の競争力が問われます。
オフィスビルに比べて地方や郊外型への投資も多いのが特徴です。また、テナントとの契約が長期であることが多いため、比較的収益が安定しています。不動産購入後の集客力が問われるため、運営ノウハウが求められます。
比較的景気変動の影響が少ない投資対象といわれています。かつては投資用不動産としての売買は盛んではなかったものの、最近はマンションが投資対象になるケースが増えています。
一般の個人投資家にはあまりなじみがないかもしれませんが、物流は我々の日常生活に密接な関係を持ち、安定した投資対象といわれています。
ホテルの業績自体は景気に左右されやすいものの、ホテルオペレーターに箱貸しする賃貸型であれば、比較的安定した収益が期待できます。裏を返せば、ホテルオペレーターの重要性が高いとも言えます。
以上の投資対象を組み合わせて運営するタイプです。もっとも分散投資が効いている反面、さまざまなノウハウが必要とされます。
次にエリアによる特徴です。首都圏の不動産に投資するメリットは、やはりテナントの確保が容易であることです。その反面、地方に比べて利回りは低くなる傾向があります。地方はその反対で、高い利回りが期待できる一方、空室リスクが高くなります。
狭いエリアに集中したポートフォリオでは、地震などの災害リスクが高まります。しかし特定の地域に特化すれば、情報収集が容易になり、また活性化を促すことで地域住民からの投資が期待できるなど、それ自体を強みとする考え方もあります。
このように地域に特化したり、空室リスクと地震リスクを考慮して首都圏と地方の割合を決めるなど、J-REITはそれぞれの運用方針に基づいてエリア分散を進めています。
ここまでご紹介してきた用途やエリア、またそれぞれに特化/分散するというポートフォリオの考え方は、一つの判断材料になるでしょう。しかしポートフォリオはあくまで手段であって、最終的な目的は所有する不動産から収益を得ることです。
そこで、ポートフォリオと併せて参照したい指標が稼働率です。たとえばオフィスビルに特化していても、魅力的なオフィスビルを提供しなければ、収益は望めません。稼働率は所有不動産がユーザーに受け入れられているかをダイレクトに示す指標です。J-REITのウェブサイトや「資産運用報告」などに記されているので、ぜひ確認してみてください。
NBFはオフィスビルに特化した投資を行い、高いノウハウを蓄積しています。エリアは、災害リスク、空室リスクなどのキャッシュフローリスクを軽減させる目的で、東京都心部、東京周辺都市部、地方都市部の3地域に分類しています。不動産などの価格合計額の70%以上を目途として東京都心部および東京周辺都市部から、30%以下を目途として地方都市部からそれぞれ選択して取得することにより地域分散を図っています。
NBFは運用開始以来、高い稼働率を維持しており、第12期末の稼働率は99.0%となっています。

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